社内で使っているGemを、いつ、何から見直せばよいのでしょうか。GoogleはGemsからSkillsへの移行を案内していますが、時期はアカウントによって違います。まず自社に適用される予定を確認し、業務の指示と更新担当を残しておきます。
公式案内では、個人用と企業用で移行時期が違う
原文“Starting in November 2026, Gems will transition to skills in Gemini Apps for personal Google Accounts, and in 2027, for work and school accounts.”
日本語訳個人のGoogleアカウントでは2026年11月から、仕事・学校用アカウントでは2027年に、GeminiアプリのGemsがSkillsへ移行します。
Skillsは、繰り返し使う指示を保存してGeminiの会話に適用する機能です。企業用のGemを使っている場合は、個人用の予定と混同せず、自社のアカウントに適用される移行月を確認します。詳しい日程と準備することを、次の表にまとめます。
| アカウント | Gemsの終了・移行予定 | 業務で確認すること |
|---|---|---|
| 個人のGoogleアカウント | 2026年11月 | 会社の資料を移してよいか、先に社内ルールを確認する |
| Workspaceの企業・非営利組織用 | 2027年3月 | 管理者と利用部門で、対象Gemと移行後の確認担当を決める |
| Workspaceの教育機関用 | 2027年6月 | 教育機関向けの案内を確認する |
GeminiアプリのSkillsは、確認日時点では18歳以上の個人アカウントに提供され、仕事・学校用は今後の展開予定とされています。会社のGemを個人アカウントへ移して試す手順にはしません。Workspace Studioで扱う機能の提供状況とも分け、Geminiアプリの利用条件を確認します。
社内のGemは、指示・資料・担当者から棚卸しする
よく使うGemを1つ選び、目的、所有者、指示、参照資料、共有範囲、最終確認日を記録します。
Googleは終了時の自動移行を案内しています。ただし、機能がすべて同時にそろうとは限りません。編集部は、移行後も同じ業務に使えるかを確かめるために、代表的な入力と期待する出力を残す方法を勧めます。
たとえば議事録のGemなら、匿名化した会議記録と「決定事項・担当者・期限」の出力例を一組にします。担当者が書かれていない入力も試し、AIが名前を補っていないかを確認します。これは検証用の例で、導入効果の実測値ではありません。
会話の指示と、業務フローの自動実行を分ける
人が相談して下書きを受け取る業務はGemから、条件に応じて複数の操作を進める業務はWorkspace Studioから検討します。

GoogleのWorkspace Studioの公式説明では、フローは開始条件と処理のステップから成ります。利用には対応エディションと管理者の設定が関わります。Gemの指示を保存することと、メールやファイルを実際に操作することは、別々に設計します。
問い合わせ対応なら、まず返信文の下書きを人が確認する業務から始めます。通知や記録まで自動化するときは、誰が送信先を確認し、どの時点で外部へ送るのかを決めます。Studioのテストでも送信や更新が実行されるため、検証用の宛先と資料を用意します。
移行前に、使う人と更新する人を決める
使う人には、入力してよい情報と、出力を確認する箇所を伝えます。更新する人は、業務の変更に合わせて指示と参照資料を直します。管理者は、利用できる機能とアクセス権を確認します。
この役割が空欄のままだと、移行後に誤った回答が出ても、どの資料や指示を直すべきか分かりません。Gemの数を増やす前に、日常的に使う1件の担当と確認方法を決めます。
自動実行するフローには、停止に気づく人と復旧する人も必要です。停止中に手作業で処理する方法まで用意すると、試験運用から日常業務へ移しやすくなります。
棚卸し表には、名称より業務の条件を残す
| 記録する項目 | 議事録を作るGemの記入例 |
|---|---|
| 目的・対象業務 | 定例会議から決定事項と宿題を抽出する |
| 所有者・更新担当 | 会議運営の担当者。異動時の引継ぎ先も記録する |
| 指示・参照資料 | 出力の見本、用語集、推測で補わない項目 |
| 共有範囲・入力条件 | 利用部門と、入力前に伏せる情報 |
| 検証用の入力・期待する出力 | 担当者や期限がない場合は「未定」と記載する |
| 最終確認日・次の確認担当 | 確認した日付と、移行後に同じ入力を試す人 |
この表はTechWorkerの運用提案です。Googleが指定する移行必須項目ではありません。実際に使う資料をそのまま転記せず、参照先と権限を記録して管理します。
最初の1件で、移行後に確かめる問いを作る
最もよく使うGemについて、業務担当者と一緒に棚卸し表を埋めます。次に、資料不足や例外を含む入力を試し、誤りを見つける確認箇所を決めます。自社アカウントで移行が始まったら、同じ入力で出力と共有範囲を確かめます。
会社アカウントの設定はGeminiの法人導入、人の確認を残す工程はAIに任せる業務の決め方で詳しく扱っています。
出典と確認範囲
確認日:2026年10月6日。移行時期と提供条件はGoogleの公式案内、棚卸し表と検証例はTechWorkerの提案です。自社アカウントでの提供開始や移行結果は、管理者が実環境で確認してください。
