情報管理

その承継資料、AIに渡して大丈夫ですか。

承継資料は、名前を消すだけでは足りません。資料の中身と、使うAIサービスの契約・設定を別々に確認します。

株式会社TechWorker··最終更新 2026.10.06·読了 約4分

主な対象読者経営者・経営幹部

個人情報保護委員会が示す入力前の確認事項

利用目的の範囲と、個人データが応答以外の目的で扱われないかを確認してから入力します。

個人情報保護委員会の注意喚起2ページ目。個人情報を含むプロンプトは利用目的の範囲内か確認し、個人データが機械学習に使われないことなどを十分に確認すると記載されている。
一次資料 個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等」2ページ(2023年6月2日、2026年10月6日確認)。中央の(1)①②を読みます。利用目的の範囲と、入力した個人データが応答以外の目的で扱われないかを確認するよう示しています。解説に必要なページを引用しています。 原典の資料を読む。画像をクリックすると拡大できます。

この注意喚起は、顧客名を伏せれば入力できると述べたものではありません。承継資料では、顧客、従業員、取引条件、技術情報が同じ文書に入ります。各情報が入力目的に必要かを確認します。

名前以外の組合せも見る

氏名を置き換えても、日付、金額、役職、取引内容の組合せから、個人や会社を特定できないか確認します。

資料の中身、契約と設定、責任者の確認、許可範囲での試行の順に進める手順。
TechWorker作成の確認手順です。実際の事故や導入成果を示す図ではありません。
  • 従業員の家族、健康、人事評価、連絡先。
  • 顧客ごとの価格、原価、契約条件、未公表の取引。
  • 製造条件、図面、ノウハウ、認証情報。
  • 第三者から預かり、利用目的や共有先が限られる情報。

入力目的に不要な項目は削り、必要な情報だけで問いが解けるかを先に試します。判断できない資料は、架空データへ置き換えて手順だけ確認します。

契約・設定・共有先を確認する

同じサービス名でも、契約と管理設定、連携先、共有リンクで扱いが変わります。

名前の置換、有料プラン、共有リンクで起きる確認漏れと対処を並べた図。
TechWorker作成の説明図です。実際の事故例ではありません。

確認するのは、学習利用、保存期間、管理者と提供者の閲覧、削除、外部連携、共有リンクです。入力を許可された資料でも、回答を社外公開リンクで共有できるとは限りません。入力可否と回答の共有範囲を別々に決めます。

迷った資料をAIへ渡さないための確認表を作る

使えるサービス、入力できる情報、確認者、迷ったときの連絡先を一枚にします。

後継者と引き継ぐ側が同じ表を使います。「個人情報禁止」という抽象語を避け、顧客台帳、従業員面談メモ、図面、価格表のように自社の資料名で例示します。契約や設定が変わったときの再確認日も入れます。

次にAIへ資料を渡す前に、対象資料を一つ選び、情報区分と契約・設定の確認欄を埋めてください。未確認の欄があれば実資料を入れず、責任者へ戻します。

出典

資料確認日:2026年10月6日。本文の分類表と確認手順はTechWorkerの実践案です。

株式会社TechWorker / 事業承継AIラボ

公的資料を参照し、経営者の判断と現場の知恵を引き継ぐための対話、生成AIでの資料の読み解き、情報管理の手順を扱います。

引き継ぐ仕事の流れを、業務図に残す。

CompanyMap AIは、聞き取り・資料・業務の記録の3つから、AIが部署の業務図を作るサービスです。仕事の担当と流れを確認する際に使えます。

CompanyMap AIを見る →
← 事業承継AIラボの記事一覧に戻る