これは設計例です。 TechWorkerが公開中の「部署別 業務図テンプレート集」にある、人事労務「入社の手続き」をもとにしています。TechWorker社内での実稼働や、時間短縮・不備削減の効果を示すものではありません。
入社手続きでAIに任せるのは、案内文と登録内容の下書き、書類の記入漏れ候補の抽出までです。入社者への送付、書類の内容確認、勤怠システムへの登録は人事が担います。
入社手続きは、7工程にどう分けますか?
入社者、人事労務、AIの3者に分け、受領から登録までを左から右へ7工程でつなぎます。

公開中の設計例は、次の順で進みます。
| 工程 | 担当 | すること |
|---|---|---|
| 1 | 人事労務 | 入社情報の受け取り |
| 2 | AI | 案内文と書類リストの作成(AIが下書き) |
| 3 | 人事労務 | 案内の確認と入社者への送付 |
| 4 | 入社者 | 書類を提出する |
| 5 | AI | 書類の記入漏れの点検(AIが自動で) |
| 6 | AI | 登録内容の作成(AIが下書き) |
| 7 | 人事労務 | 不備の確認と勤怠システムへの登録 |
以下は本記事の試用案です。AIの点検を候補抽出に限定し、人事が原本で確定する形へ具体化します。
工程2の下書きは工程3の人事確認へ、工程5の指摘は工程7の不備確認へ渡します。人の工程まで同じ図に置けば、AIの出力を誰が受け取り、誰が確定するかを確認できます。
この図では、AIがやらないことも2つ決めています。AIから入社者へ直接連絡しません。提出された書類の内容も書き換えません。
AIへ資料を渡す前に、何を確認しますか?
AIの利用条件を開始前に必ず確認し、開始後に見つかる書類不備とは分けて記録します。

実在する書類をAIへ入れる前に、次の4点を社内で確かめます。
- 入社手続きにAIを使う目的と、目的達成に必要な最小限の入力範囲。
- 入力情報が応答結果の出力以外に使われるか、機械学習に利用されるか。
- 利用規約とプライバシーポリシー、保存先、入力と出力を閲覧できる人。
- そのAIサービスの社内利用許可と、人事の確認担当者。
個人情報保護委員会は、事業者が生成AIへ個人情報を入力する場合に注意を促しています。利用目的に必要な範囲かを確認する必要があります。
本人の同意なく個人データを入力する場合は、扱いに注意が必要です。そのデータが応答結果の出力以外に使われると、法違反になる可能性があります。提供者が機械学習に利用しないことなどを十分に確認します。利用規約とプライバシーポリシーも確認します。
個人番号、本人確認書類、健康情報などは、本記事の試行には使いません。これらに関する個別法令の解説は、本記事の対象外です。
この4点が決まっていない場合は、実在する入社者の情報で試行を始めません。まず架空データで工程だけを確かめます。これは開始前の停止条件です。この一覧を満たしても、実データ利用の適法性を保証するものではありません。
開始後は、必須欄の空欄候補、添付不足、読取り不能、必須項目一覧との食い違いで止めます。人事が原本を確認し、必要なら入社者へ連絡します。開始前の利用条件と、開始後の書類不備は別の欄に記録します。
どこを人の確定工程として残しますか?
送付、不備の確定、システム登録の3か所を人の工程として残し、AIだけで次へ進めません。
案内文と書類リストはAIが下書きします。送付先、提出期限、必要書類が自社の運用と合っているかは人事が確認し、確認前の文面は送りません。
提出後の書類では、AIが「必須欄が空欄に見える」「一覧と添付数が合わない」といった機械的な候補を拾います。対象書類、該当項目、指摘理由を残し、人事が原本と必須項目一覧を照合して不備かどうかを確定します。空欄が記載不要か、別紙で補われているか、画像が読取りにくいだけかを、AIだけでは判断できないためです。
問題がなければ候補を閉じ、不備なら人事が入社者へ確認する内容をまとめます。AIは入社者へ直接連絡せず、欠けた内容を推測して埋めません。AIの候補と、人事の確定結果は別の欄に残します。
勤怠システムへ入れる内容もAIは下書きに留めます。人事が原本と照合し、登録先と内容を確かめて入力します。
自社で試すとき、何を書けばよいですか?
工程名、入力、AIの担当、人の確認、AIがやらないこと、開始前条件、開始後の停止条件を書きます。
次は、読者が試すための新しい記入例です。TechWorkerの実運用記録ではありません。実在する個人情報を使わず、架空の書類で試してください。
| 欄 | 記入例(試用案) |
|---|---|
| 工程名 | 提出書類の記入漏れ候補を拾う |
| 入力 | 架空の入社情報シート、社内の必須項目一覧 |
| AIの担当 | 空欄、添付不足、形式違いの候補を一覧にする |
| 人の確認 | 人事が原本と必須項目一覧を照合し、不備か確定する |
| AIがやらないこと | 内容を補わない、書類を書き換えない、本人へ連絡しない |
| 開始前条件 | 利用目的・入力範囲、応答以外の利用・学習、規約、保存先・閲覧者、社内利用許可、確認者が決まっている |
| 開始後の停止条件 | 空欄候補、添付不足、読取り不能、必須項目一覧との不一致がある |
人事労務と情報システムの担当者が公開図を確認し、自社の書類とシステムに合わせて7欄を書きます。次に、架空の入社情報シートで工程2、5、6だけを試します。人事が下書きと指摘候補を確認し、送付と登録はしません。
AIが挙げた候補数を成果にはしません。指摘箇所、人事が確定に使った根拠、見落としや余計な指摘を記録します。開始前条件と開始後の停止条件を分けて記録できたら、必須項目一覧と工程を直します。
業務図を一から作る場合は、部署別 業務図テンプレート集の空の型も使えます。図を見ながら、各工程で誰が確定するかを決めます。
この設計例だけでは、何が分かりませんか?
法定手続き、各社の承認、利用サービスによる入力情報の扱い、実際の時間短縮や不備削減は未確認です。
公開中の図は、一般的な流れをもとにした設計例です。入社手続きに必要な法令や書類を網羅したチェックリストではありません。各社の就業規則、承認手順、利用システムも反映していません。
処理時間が短くなった、書類不備が減ったという実績も確認していません。記事で示せるのは、AIと人事の担当を分ける設計までです。
この記事は、どの資料をもとにしていますか?
TechWorkerの公開設計例と、個人情報保護委員会の生成AI利用時の注意喚起を確認しました。
出典の確認日は2026年10月5日です。本記事の試用案は、実運用結果や効果を示すものではありません。
- TechWorker「部署別 業務図テンプレート集」。人事労務「入社の手続き」。2026年10月5日確認。
- 個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等」。2023年6月2日。2026年10月5日確認。
自社の入社手続きを7工程で描き、AIと人の境界を決めたい方は、CompanyMap AIへご相談ください。CompanyMap AIは、AIの聞き取りで部署の業務フローを業務図にするサービスです。
