公式発表:GMOプレイアド「Depth X byGMO」(2025年3月10日公開、2026年10月6日確認)
公式発表では、パネル調査100名を10万円からと示しています。ここで読めるのは一つのサービスの公開価格であり、デプスインタビュー全体の相場ではありません。募集、謝礼、設計、分析、報告書のどこまで含むかをそろえてから比較します。
価格と相場の確認先:GMOインターネットグループ公式発表。価格と条件は契約時に再確認が必要です。
公開相場は前提をそろえて読む
商用の相場解説には20万〜100万円以上の掲載例があります。ただし、共通条件のない二つの記事から市場相場を断定せず、見積もり項目の例として読みます。

見積りを比較するときは、ツール料金の外にある社内作業も列にします。AIで自動の文字起こしができても、商品名、価格、否定、引用の確認は残ります。確認時間、追加実査、報告書の修正を含め、同じ納品範囲で総額を比べてください。人数を増やすだけでは、調査の結論が確かになるとは限りません。
発注先比較サイトのPRONIアイミツの相場解説(2025年1月更新)は、トータル費用をおおむね20万〜35万円前後としています。
Marketing Research Journal(Surveroid運営・2026年1月公開)は、30万〜100万円以上を目安としています。
レンジが違うのは、対象人数・リクルートの難易度・納品物の深さの前提が違うからです。そのため、総額でなく工程の内訳で見る必要があります。以下は両記事に掲載された金額を工程別に並べたもので、統一条件による市場価格ではありません。
- 企画・設計:5万〜15万円前後です。質問ガイドの作成を含み、人数に関係しない固定費です。
- リクルート:1人あたり1万〜1万5,000円前後で、人数に比例します。
- 謝礼:1人あたり8,000円〜1万円前後で、人数に比例します。
- モデレーター・実査:実査費5万円〜です。基本料金に含む場合があり、人数に比例します。
- 会場・機材:1時間あたり2万〜4万円前後で、実査時間に比例します。
- 書き起こし:相場記事では個別に示されず、別建ての場合があります。人数に比例します。
- 分析・レポート:5万〜20万円前後です。人数が増えると増えます。
リクルートと謝礼だけで、1人あたり約1万8,000円〜2万5,000円です。5名実施なら、この人数比例分だけで9万〜12万5,000円になります。
人数を増やすと、少なくとも募集・謝礼・実査・書き起こしの追加費用が生じます。増え方と期間は、1件の所要時間、担当人数、対象者の集めやすさで変わるため、人数別の見積もりで確認します。
人数は目的と対象者の条件から設計します。予算による制約と、調査上必要な人数を同じ理由にしないでください。
AIで減る費用と残る費用
会場や実査の稼働費を減らせますが、設計、謝礼、文字起こしの確認、解釈の費用は残ります。
AIインタビューは、モデレーターの役割をAIが担い、回答者がURLを開いて都合のよい時間に声で答える方式です。
- 減らせる費用:非同期のオンライン実査では、日程調整や会場、人による質問進行の稼働を減らせます。自動の文字起こしがあっても、誤認識や引用の確認は残ります。
- 残る費用:謝礼と、人にしかできない仕事です。何を意思決定するために誰に何を聞くかの設計と、語りの解釈・判断は、消してはいけない部分です。
- 変わる費用:リクルートと分析です。自社の顧客・社員リストへのURL配布なら、リクルートは大幅に縮みます。横断的な整理はAIが圧縮します。
質問進行をAIへ任せる実務上の意味は、単純な値引きではなく、回答者を1人追加するときの実査稼働を減らせることです。ただし、謝礼、募集、回答検査、分析の作業は人数とともに増えるため、1人追加したときの費用と期間も見積もりで確認してください。
セルフ型とマネージド型の見積もり範囲
セルフ型は1名あたりの公開価格、マネージド型は個別見積りで、含まれる工程が違います。
2026年時点で、AIインタビューの提供形態は2つに分かれます。担当者が自分でツールを操作するセルフ型と、設計から納品物まで提供側が担うマネージド型です。価格の出方が違うため、混ぜて比較すると誤ります。
セルフ型では、1名あたりの公開価格を出す製品が現れています。プロダクトフォース社のユニーリサーチ AIインタビューは、2026年7月28日の提供会社の発表で価格を公表しています。
- 1名あたり6,000円〜です。
- 30人18万円から利用可能と公表しています。
- この発表時の価格です。現在の条件と含まれる工程は、公式ページと見積りで確認してください。
公式発表で確認できるのは人数と価格です。謝礼を含むか、設計・確認などの工程をどこまで含むかは、この発表だけでは確認できないため、見積もりで確かめます。
ただし、1名あたり価格の安さと、調査プロジェクトの総費用は別物です。セルフ型の価格には、質問ガイドの設計・結果の解釈・報告書作成という人の仕事が含まれません。社内にその工数と技能があれば合理的で、なければ設計と解釈を含むマネージド型のほうが総コストを読みやすくなります。
CoeSignalの個別見積もりで決まる範囲
CoeSignalはマネージド型で、対象範囲・人数・条件・成果物に応じた個別見積りです。
CoeSignal(株式会社TechWorkerが提供するAIインタビュープラットフォーム)は、設計から報告書までを一括で引き受けます。公式サイトでは、依頼側の実働目安を約10時間とし、キックオフ2.5時間、対象者リスト2.5時間、社内周知2時間、設問・中間結果確認1時間、問い合わせ対応と報告会2時間を例示しています。案件条件で作業は変わります。
料金は、対象範囲・人数・条件・成果物によって変動するため、個別のお見積り(要問い合わせ)です。公式サイトでは、次の内容が公開されています。
- 相談時に、概算をその場で伝えます。
- 回答率が伸びない場合は、対象者の追加や設問の見直しを追加費用なしで行います。
- 依頼して任せる形(Managed Research)では、提携ネットワークから条件に合う対象者の募集にも対応します。公開ページで人数規模は確認できないため、必要条件と募集可否を個別に確認します。
同じ予算を対象者と検証へ配分する
減らせた実査費用を、必要な対象者の追加と、根拠確認を含む分析へ回すことを検討します。
費用構造が変わると、多くの検討は「従来より安くできますね」で止まります。選択肢は2つあります。総額を下げるか、同じ総額のまま調査の中身を厚くするかです。意思決定のための調査なら、後者を先に検討します。
- n数を飽和まで広げます。定性調査の人数は、新しい発見が増えなくなる飽和が目安です。増分費用が縮んだことで、発見が増え続けている間は聞き足す設計が現実的になりました(人数の考え方はAIインタビューは何人に聞くべきかで掘り下げています)。
- 対象セグメントを増やします。従来は1属性5名で精一杯だった予算で、複数セグメントへ広げます。「継続顧客と解約者」「ヘビーユーザーとライトユーザー」のように、比較の構造を作ります。
- 納品物を判断に使える形まで仕上げます。結論・反証・引用元まで遡れる形に仕上げる工程へ、予算を残します(この工程はインタビュー分析をAIで行うで扱っています)。
- 2段で聞きます。少人数のパイロットで質問ガイドを磨いてから本番に入ります。本番の途中で論点を絞って追加で聞く反復も、予算内に収まります。
20名規模で実査から横断集計まで到達した過程は、サンプル調査の分析ノートで公開しています。「5名の逐語録」と「20名の判断メモ」のどちらを取るかは、費用の議論でなく、意思決定の質の議論です。
稟議の書き方も変わります。「同じ予算で、n数と納品物をここまで厚くしました」と書けば、意思決定に効く投資として説明できます。
見積もりを同じ範囲へそろえる6項目
総額の大小より先に、含まれる工程、増分費用、納品物の形など6項目を確認しておきます。
- 価格に含まれる工程の範囲。企画・設計、リクルート、謝礼、実査、分析、報告書のうち、どこまで含まれるかを確かめます。
- 人数を増やしたときの増分費用。1人追加あたりいくらかを確かめます。従来型では最も重く、AIインタビューでも、謝礼に加え、募集・回答検査・分析で何が増えるかを確認します。
- 納品物の形。逐語録・集計表で終わるのか、結論から引用元の発言・原音声まで遡れる形かを確かめます。
- 回答の質の担保。不良回答・不正回答を、どんな基準で検出・除外するかを確かめます。
- 回答が集まらないときの扱い。回答率が想定を下回ったとき、対象者の追加や設問の見直しを誰の負担で行うかを、契約前に確かめます。
- データの扱い。音声・発言の利用許諾、保存の範囲、匿名性の設計を確かめます。顧客や社員の声を扱う以上、価格より先に外せない確認です(社内調査の設計論点は社内AIインタビューの公開事例10選が参考になります)。
CoeSignalへの相談では、目的・対象範囲・人数の想定を伝えれば、6項目に沿った構成と概算をその場で確認できます。1部門・1週間の小さな範囲から始める進め方も公開されています。
費用比較を誤らせる3つの混同
総額だけで比べる、1名価格を総費用と混同する、値下げだけを考えるの3つが典型です。
- 総額だけで比べる。会社によって総額が倍以上違うことがあります。内訳の構造を知らないまま比べると、判断を誤ります。
- 1名あたり価格を、プロジェクトの総費用と混同する。セルフ型の価格には、設計・解釈・報告書作成が含まれません。
- 「安くなる」ことだけを検討する。浮いた費用をn数と納品物の質に再配分する選択肢を、見落とします。
工程別に残る費用を比較する
減らせるのは実査の稼働費で、設計・謝礼・確認・解釈は残ります。表で確かめてください。
| 工程 | 従来のデプスインタビュー | AIインタビュー | 変化 |
|---|---|---|---|
| 企画・設計 | 調査企画・質問ガイド作成に固定費が発生 | そのまま残る。質を決める中核として比重は上がる | 残る |
| リクルート | 人数に比例して発生 | 自社の顧客・社員リストへのURL配布なら大幅に縮む。外部から集める場合は残る | 変わる |
| 謝礼 | 人数に比例して発生 | 人に答えてもらう以上なくならない | 残る |
| モデレーター・実査 | 1対1の逐次実施で、稼働が人数に比例 | AIがモデレートし同時並行で実査。人の稼働が比例しない | 実査稼働を減らせる |
| 会場・機材 | 実査時間に比例して発生 | URL配布の非同期実査のため不要 | 条件により減らせる |
| 書き起こし | 録音から逐語録を作成 | 自動文字起こしで初稿を作り、誤認識と引用を人が確認する | 条件により減らせる |
| 分析・レポート | 人が発言整理から報告書まで作成 | 横断的な整理はAIが圧縮。解釈と意思決定への接続は人の仕事 | 変わる |
表:工程別に見た費用構造の従来とAIの比較(構造の整理であり、個別の見積り金額を保証するものではありません)。
よくある質問
商用の相場解説には、PRONIアイミツの20万〜35万円前後、Surveroid運営記事の30万〜100万円以上という掲載例があります。ただし、人数・納品物・募集難易度などの共通条件がなく、市場相場とは断定できません。自社案件では工程の内訳をそろえ、複数社の見積もりを比較してください。
従来の費用のうち、人数に比例して増えていた部分が減らせるからです。モデレーターの稼働・会場・書き起こしがその部分です。AIがモデレートし、回答者はURLを開いて都合のよい時間に答えるため、質問進行の稼働を減らせます。総期間は募集、回答者の都合、回答確認と分析でも変わります。対象者への謝礼、問いの設計、結果の解釈と判断は残ります。「安くなる」というより、人数を増やしたときの実査稼働を減らせる構造に変わると捉えるのが正確です。
下がるのは実査のオペレーションにかかる費用で、調査の質を決めるのは設計です。誘導的な質問ガイドで実施すれば、従来手法でもAIでも質の低い結果になります。実査費用が縮んだ分をn数の拡大と納品物の仕上げに再配分すれば、同じ予算で結論の確からしさを上げられます。ただし、表情や場の空気の観察が本質の調査は、熟練モデレーターによる従来手法が今も適します。
対象範囲・人数・条件・成果物によって変動するため、個別のお見積りとなります。公式サイトでは、1部門・1週間の小さな範囲から始められることが公開されています。相談時に概算をその場で伝えることも、公開されています。回答率が伸びない場合は、対象者の追加や設問の見直しを追加費用なしで行います。まず無料相談で調査の目的と対象を伝え、概算を確認するのが早い進め方です。
見積もり依頼前に固定する条件
比較表には、調査目的、対象条件、予定人数、質問時間、成果物、原文確認の範囲を書きます。その上で、各社の見積もりを同じ列へ転記します。
人数単価だけが安くても、設計、募集、謝礼、文字起こしの確認、分析、報告会が別なら総費用は決まりません。追加実査と修正の条件も含め、誰の作業が価格の外に残るかを確かめます。
公開価格は確認日を残します。本記事の価格事実は2026年10月6日に確認しました。契約時の金額と条件は各社へ再確認します。
価格と相場の確認先
- PRONIアイミツ「デプスインタビューの費用相場」(2025年1月8日更新)
- Marketing Research Journal「デプスインタビューの費用は?」(Surveroid運営・2026年1月22日公開)
- プロダクトフォース:ユニーリサーチ AIインタビュー正式提供(2026年7月28日)(2026年7月時点)
GMOとユニーリサーチの価格は提供会社の公式発表、20万〜100万円以上の例は商用の相場解説2本に基づきます。後者は一次資料ではなく条件も統一されていません。実際の発注時は、同じ条件で複数社の最新見積もりを確認してください。



