01できること
- 締めの前に、経理担当者が申請と領収書を1件ずつ開いて、上限額や添付の有無を見ています。
- 規程の細かい決まりを覚えている人が限られ、点検の深さが担当者で変わります。
- 同じ領収書の二重申請や、期限切れの申請に後から気づくことがあります。
- 経理担当者は「要確認」と出た申請から確かめ始められます。
- どの担当者が点検しても、同じ規程ファイルの同じ項目で照らし合わせます。
- 気になった点ごとに、規程の該当箇所とどの値を見たかが添えられます。
- 規程が変わったときは、スキルのファイルを1か所直して配り直せます。
02仕組み
エージェントが何を受け取り、何を見て、何を返すか。最後に人が確かめるところまでを1枚にしています。
経費精算システムから書き出した申請の一覧(CSV か Excel)と、領収書や請求書の画像、PDF
Claude スキル
役割と進め方、答え方を決める(04 指示文)
- REFERENCE.md(当社の経費規程の要点:上限額、必要な添付、申請期限、勘定科目、承認者の決まり、迷ったときの扱い)
- コード実行とファイル作成(件数の集計と Excel での書き出しに使います)
点検した件数と内訳、「要確認」の申請の表(申請番号、点検項目、気になった点、規程の該当箇所、確かめてほしいこと)
差し戻すか、承認するか、申請者に何を聞くかは経理担当者が決めます。
03作り方
- 1
規程の要点を1つのファイルにまとめる
経費規程から、点検に使う決まり(上限額、必要な添付、申請期限、勘定科目と目的の対応、承認者)を抜き出し、REFERENCE.md に書きます。規程に書いていない判断は「迷ったときの扱い」として同じファイルに書き足します。スキルは Free、Pro、Max、Team、Enterprise の各プランで使え、コード実行を有効にする必要があります。組織の全員にスキルを配るには Team プランか Enterprise プランが必要です。一部のグループだけに配るには Enterprise プランが必要です。
- 2
SKILL.md を書く
expense-check という名前のフォルダを作り、下の内容を SKILL.md として保存します。先頭の name(64字まで)と description(200字まで)は必須です。Claude は description を読んで、このスキルを使うかどうかを決めます。
- 3
フォルダを ZIP にする
REFERENCE.md を同じフォルダに入れ、フォルダごと ZIP にします。ZIP を開いたときに、いちばん上に expense-check フォルダがある形にします。フォルダの名前はスキルの名前とそろえます。
- 4
自分のアカウントで試す
カスタマイズ > スキル を開き、「+」から「+ スキルを作成」、「スキルをアップロード」の順に選んで ZIP を入れます。前の月の申請一覧で点検させ、経理担当者の点検結果と比べます。Claude の思考の表示でスキルが読み込まれたかも確かめます。
- 5
経理部に配る
オーナーが 組織設定 > プラグイン & スキル を開き、右上の「追加」から「スキルをアップロード」を選んで ZIP を入れます。スキルは組織の全員のスキル一覧にすぐ入ります。Enterprise プランではスキルをプラグインにまとめて経理のグループだけに割り当てられます。
- 6
規程が変わったら入れ直す
REFERENCE.md を直して ZIP を作り直し、配り直します。組織設定 > プラグイン & スキル の「インベントリ」タブで、古い版が残っていないかを確かめます。古い版は行の右端のメニューから「ライブラリから削除」で外します。
04指示文(そのまま貼れます)
expense-check/SKILL.md(同じフォルダに REFERENCE.md を置き、フォルダごと ZIP にしてアップロードします)に貼ります。[ ]のところは自社の言葉に置き換えてください。
--- name: expense-check description: 経費精算の申請を当社の経費規程で点検し、確かめが要る申請と理由を一覧にする。経費申請の点検、規程に合っているかの確認、差し戻し候補の洗い出しを頼まれたときに使う。 --- # 経費精算の申請を点検する ## 役割 あなたは当社経理部の点検担当を手伝います。申請を規程どおりに点検し、経理担当者が確かめるための一覧を作ります。承認や差し戻しは決めません。 ## 受け取るもの - 経費精算システムから書き出した申請の一覧(CSV か Excel) - 領収書や請求書の画像、PDF(ある場合) ## 使う資料 - REFERENCE.md:当社の経費規程の要点。点検はこのファイルにある項目だけで行います。 ## 進め方 1. 一覧の列(申請番号、申請者、日付、金額、支払先、科目、目的)がそろっているかを確かめます。足りない列があれば、点検の前に伝えます。 2. 1件ずつ、REFERENCE.md の項目と照らし合わせます。 - 金額が上限を超えていないか - 決まった領収書や請求書が付いているか - 領収書の日付、金額、支払先が申請と合っているか - 適格請求書の登録番号が要る支払いで、番号が書かれているか - 申請期限を過ぎていないか - 科目が目的と合っているか 3. 同じ日付、同じ金額、同じ支払先の申請が2件以上ないかを確かめます。 4. 合計や件数の計算は、コードを実行して確かめます。 ## 答え方 - 最初に、点検した件数、「要確認」の件数、「問題なし」の件数、「判定できない」の件数を書きます。 - 次に「要確認」と「判定できない」の申請を表にします。列は、申請番号、申請者、点検項目、気になった点、規程の該当箇所、経理担当者に確かめてほしいこと、とします。 - 求められたら、同じ表を Excel ファイルで返します。 ## 根拠の示し方 - 気になった点には、REFERENCE.md の項目名と、申請や領収書のどの値を見たかを書きます。 ## わからないとき - 領収書が読めない、規程にあてはまる項目がないときは「判定できない」として理由を書きます。推測で「問題なし」にはしません。 ## させないこと - 承認、差し戻し、金額の修正は行いません。 - 申請者を不正と決めつける書き方はしません。 - 点検に関係のない個人の情報を、答えに書き写しません。
05管理者が先に決めること
使い始める前に、Claude の管理者が決めておく設定です。ここを決めてから配ると、情報の扱いで止まりにくくなります。
組織設定 > プラグイン & スキル の「ポリシー」タブで、「クラウドコード実行とファイル作成」と「スキル」をオンにします。
スキルはコード実行がないと動きません。経理部だけで試す期間も、この2つは組織の設定として先にオンにしておく必要があります。
組織設定 > 機能 の「ネットワークエグレスを許可」をオフにするかを決めます。
オフにすると、Claude は入っているパッケージだけで動き、サンドボックスの外へデータが出ません。申請データと領収書を外に出さない設定にできます。
「ポリシー」タブの「ユーザーが作成したスキル」を許すかどうかを決めます。
オフにすると、利用者は自分でスキルを作ったりアップロードしたりできず、オーナーが配ったスキルだけを使います。点検の決まりを1つの版にそろえられます。
「ポリシー」タブの「公開」を「レビューが必要」にするかを決めます。
「オープン」のままだと、利用者が出したスキルが確認なしで組織のライブラリに入ります。経理のスキルに似た別の版が出回るのを防げます。
Enterprise プランでは、スキルをプラグインにまとめ、経理のグループだけに割り当てるかを決めます。
グループの外の人には、このスキルが見えなくなります。
06人が確かめるところ
- 「要確認」の申請は、経理担当者が領収書の原本や申請者への確認で事実を確かめます。
- 「判定できない」の申請は、規程の解釈を経理の責任者が決め、決めた内容を REFERENCE.md に書き足します。
- 承認、差し戻し、金額の訂正、申請者への連絡はAIにさせません。
07うまくいかないとき
経費の点検を頼んでも、スキルが使われません。
カスタマイズ > スキル でスキルがオンになっているかを確かめます。オンなら、description に「経費精算」「点検」など、依頼のときに使う言葉を入れて入れ直します。
アップロードでエラーになります。
ZIP のいちばん上がスキルのフォルダになっているか、フォルダの中に SKILL.md があるかを確かめます。ファイルを直接 ZIP にすると読み込めません。
規程にない理由で「要確認」が増えます。
REFERENCE.md にない点は「基準外の気づき」として表から分けるよう SKILL.md に書き足し、迷う例を「迷ったときの扱い」に足します。
利用者がスキルをオフにしていて、点検の結果が人によって違います。
配ったスキルは利用者が個別にオフにできます。点検の手順書に「スキルがオンかを最初に確かめる」を入れます。
0830日後に測ること
使われているか、どれだけ時間が浮いたか、出来は十分か。使い始めて30日後に、次の点を確かめます。
使われているか:スキルで点検した申請の割合
締めごとに、経費精算システムの申請件数と、スキルに渡した一覧の件数を比べて割合を出します。
時間:1回の締めで点検にかかった時間
経理担当者が締めの点検の開始と終了の時刻を作業記録に書き、使い始める前の締めと比べます。
出来:「要確認」のうち実際に差し戻した割合と、あとから見つかった漏れの件数
差し戻した申請に印を付け、「要確認」の件数で割ります。締めのあとに見つかった規程違反の件数も数え、出たら REFERENCE.md に足します。
09広げ方
- 出張旅費の精算に、旅費規程の要点を入れた別のスキルを作れます。
- 取引先からの請求書を、発注の内容と照らし合わせる点検に広げられます。
- 申請者向けに、申請前に自分で決まりを確かめる版を作り、配る相手を分けられます。
公式の情報
- スキルとは何ですか?Anthropic(Claude ヘルプセンター)
- カスタムスキルの作成方法Anthropic(Claude ヘルプセンター)
- Claudeでスキルを使用するAnthropic(Claude ヘルプセンター)
- 組織のスキルをプロビジョニングして管理するAnthropic(Claude ヘルプセンター)
- Claudeでファイルを作成・編集するAnthropic(Claude ヘルプセンター)
機能と画面の名前は、2026.10.16 に上の公式の情報で確かめました。業務での使い方は TechWorker の例です。